早めに電車に乗れてラッキー
その日は夕日が綺麗な夕方であった。大学生活も慣れてきたところで、私は毎日部活と大学の授業とバイトでクタクタになる日を送っていた。たまたま部活とバイトが全くない日だったので、大学の授業が終わった後、早々に帰ろうと直帰しようとしていたのだった。
毎日忙しかったので、たまには家に帰ってゆっくりコーヒーでも飲もうかなんてウキウキしていたのである。ちなみに私は大のコーヒー好きであり、一日に2杯は必ず飲むほどだ。電車が早めに着いていたので早めに乗って、発車を楽しみにしていた。まあスマホで漫画なんかを見ながら、発車するときを待ち望んでいたのである。
すると、スタスタと乗り込んできた女性に目がいった。彼女はとてもスタイルが良く、切れ長の目をした、長身の女性だった。綺麗な人だなと思いながら少し見た。
私は慌てて目を逸らした。じっと見ていることが気持ち悪く思われないようにしたかったからである。こういう細かいことに関して私はいちいち考えてしまうことがある。なんだか女々しい所かもしれない。
こんな感じで何事もなかったように振舞っていると、女性は私の隣に座ってきた。いや、なぜ?と、気が動転してしまった。周りはまばらにしか座っておらず、他にも座るスペースはいくらでもあった。なのにも関わらずなぜ私の隣に来たのだろう?と甚だ疑問に思ったのである。まあでも綺麗な方だからラッキーだなと心の中でガッツポーズをしていると、次々と乗客が乗り込んできた。
ラッキーなことにキレイな女性と密着?
10分もしないうちに周りの席は埋まってしまい、ギュウギュウになってしまった。これは立つしか逃げ場ないなとか思っていると、電車は発車したのである。まあ黙って座っていれば着くだろうと思っていたら、なんだか眠くなってきてしまった。いやいや、ここで寝てしまったら降りれず通りすぎるリスクがある。加えて隣の女性に寄り掛かってしまったら尚更申し訳なくなる。
なんとかして起きていなければと気合いで瞼をキープしていると、肩に急に重くなった。なんだろうと隣を見てみると、あの綺麗な女性が頭を寄りかけてきているのである。一瞬で目が覚めた。これはとてもラッキーである。こんな日は滅多にない。私のような普通の一般男性にはお腹いっぱいである。
結局彼女は私が席を立つまで熟睡していた。席を立とうとすると、寝ぼけた顔で、「あっ、すみません。」と言ってくれた。いやいや、こちらこそすみませんね。むしろありがとうございます。そんなこんなでとてもラッキーな片道電車なのでありました。
- 上記の記事はあくまでも個人の感想です。ご了承ください。なお故意にこのようなことをすると犯罪になる可能性もありますのでご注意ください。
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