ラッシュの通学は大変だ
もう今から約8年も前の春(4月初旬ごろ)のことです。当時の自分は神奈川の私立中学校(中高一貫校)の1年生で、電車で通学していました。電車通学自体が人生で初めての経験で、首都圏の殺人的な通勤ラッシュの混雑にはまだ全然慣れておらず、毎朝学校にたどり着くのにとても苦労していました。
そんな中、ある日いつも通り電車に乗って学校へ向かっている途中、乗換駅で下車しようとした際に自分の持っていた学生カバンのヒモか何か(8年も前のことなので正確なことは忘れました。)が中年サラリーマン男性の上着のボタンの部分に引っかかってしまい、下車する際にそのままその男性を駅で降ろしてしまうという事案が発生しました。
当時の自分は中学一年生で幼かったため、どうすればいいのかわからずにその男性と一緒に降りた状態で完全に硬直してしまいました。その男性は懸命にボタンにまとわりついたヒモ(か何か)をほどこうとするも一向にほどける気配がありませんでした。当然朝ですから、向こうも急いでいたでしょうし、もし自分が逆の立場だったとしてもムッとしたでしょう。その方も同じだったようで、舌打ちをしていました。(その結果、ますます自分は硬直してしまいました。)
先方もあきらめて紐ほどきに
やがて発車ベルが鳴り始めますが、その時点でもまだほどける気配は一向にありませんでした。ついにその男性はその電車に戻って乗ることをあきらめたのか、本腰を入れてじっくりほどき始めます。電車が発車して約30秒ほどだったでしょうか、ようやく上着のボタンにまとわりついたヒモ(か何か)がほどけ、解決しました。
その後自分はとりあえずやや硬直しながらも謝意と礼をその男性に伝えます。先ほどの舌打ちからも自分は正直何を言われるわからなかったので発言後もビクビクしていましたが、その男性は笑顔で以下のようなことを言ってくれました。
「そっちは大丈夫だった?次からは気をつけてね、学校頑張ってね。」正直怒られると思っていたので、この彼の発言は予想外でした。自分は改めて謝意と礼を伝えた後、学校に向かうべく乗り換え改札へと向かいました。
自分なら同じ対応が出来るか?
大学生となった今、改めてこの8年前の出来事を振り返ってみると、あの男性はとてもいい人だったのだなあと感じます。今自分が、例えば大学の1限の授業に向かう途中に駅で似たようなケースに遭遇したとして、あの男性と同じような対応ができるかと言われると正直微妙なところです。「単位がかかっているんだ!」といったような気持ちが表に出てしまい、あのような対応はできないかもしれません。
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